プレスツアーとは工場や研究所などの企業の施設にマスコミを招き、施設や自社の活動内容について理解を深めてもらい、メディア掲載・放映の獲得を目指すものです。

県・市など地方公共団体が取り組む事例も近年少しずつ増えています。

記者に理解を深めてもらい、親近感を持ってもらう

企業側としてはこのプレスツアーで記事を(たくさん)書いてもらうことが最大の目的ですが、ほかにも大きな効果があります。

本社の経営陣の話や製品・アイデアが生み出される現場の取材を通じて記者の理解が深まり親近感を持ってもらえれば、今後の広報活動を有利に展開できます。

記者の理解度が高い企業のほうがニュースになる確率は当然高まるからです。

また、数日間は行動をともにすることになるので、記者各人の関心事やニーズを把握するチャンスでもあります。

相手を理解しての広報活動

普段はお互い忙しくてじっくり話す時間が少なくても、こういう場合人間同士のつきあいを深めることができます。

もちろん、参加してくれるメディアの方々に興味を持たせる環境づくりができていなければ、これらの効果はまったく得られませんし、逆効果になってしまうことさえあります。

ニュースになりうる素材を少なくとも一日ひとつ以上用意することが必要でしょう。

重役のインタビューならCEOかそれに準ずるポジションの人物、それ以外でも魅力的な話ができる(記者が聞きたがっているであろう話ができる)人物をセットしなければいけません。

プランを立てるコツはスケジュールを詰めないこと!

さて、このようなプレスツアーを実施するときのコツをひとつあげるとすれば、スケジュールをギチギチに詰めないようにしましょう。

一日中拘束するようなプランを立てない方が懸命です。

記者が「ついでにライバル企業も取材して行こうかな」と抜け出せるくらいの余裕があると、いいでしょう。

実際に自社以外の取材をしてもらうことで、メディア担当者はその業界やその分野の見聞を広めることができます。

それは、まわりまわって自社にも必ずいいことがあるのです。