予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
ダン アリエリー,Dan Ariely,熊谷 淳子早川書房
フォーカスグループインタビュー(6人~8人程度の対象者に会場に集まってもらい、司会(モデレーター)の進行のもと様々な会話をする中でマーケティングの仮説を発掘しようとする座談会形式の定性調査)では、「ダイエットをしているのでカロリーの高いものは食べないようにしている」と回答した対象者が、レストランで食事をしているときにワゴンで回ってきたケーキを3つ頼んでしまう「嘘」を見抜けません。
1,500円の手帳を買おうとしている人に、「ここから15分行ったところにあるお店では同じものが800円で売っていましたよ」と伝えると、多くの人は15分歩いてそのお店に行こうとする。しかし、29,800円のスーツを買おうとしている人に、「ここから15分行ったところにあるお店では同じものが29,000円で売っていましたよ」と伝えても、ほとんどの人は15分歩いてそのお店に行かないと答えるという。