PR会社・メディア研究員の視点

8月20日の日経産業新聞5面に記載されていた記事をご紹介致します。 

「無意味なリンクを検出 サイトの人気評価正確に 東大、つながりを図示」

東京大学の喜連川優教授、豊田正史准教授らによると、ウェブサイト同士のつながりを図示する技術を開発した模様です。

不自然なつながりが判定でき、無意味なリンク先を過剰に増やした偽人気サイトを見抜ける仕組みです。

この仕組みにより、検索で上位に並ぶ人気サイトの評価が正確になる、というメリットがあり、企業に呼びかけ実用化を検討するそうです。

主な仕組みは以下の通りです。

・インターネット経由でサイトに行き、内容・画像を取り込む。

・リンク先についての記述を見つけると、そのリンク先サイトへ渡る。
日本中のサイトをたどるので、自然とつながりが見えてくる。

・サイトを円で示し、別サイトとのリンクを線で表す。サイト同士の関係を幾何学模様で描くことで、頭上で読み取れる不自然な形を頼りに、怪しいサイトを見つけることが可能。

また、チェックの対象となる偽人気サイトについて、以下の特徴が挙げられます。

・内容を全く伴わない「スパムサイト」と呼ばれる。

・一般の人気サイトでリンクが多く張られるのを逆手に利用し、自分で乱立したスパムサイトを相互につなぐケースが多い。

・約100もの勧誘系・オンラインギャンブル系等の悪質サイトとの相互リンクを張っている。

これまでにも、人手を使ってスパムサイトを除外されていますが、膨大な時間・手間がかかるというデメリットもありました。

こちらの新技術はスパムサイト検出の一部自動化に役立つ、とされています。

昨今ではwebサイトに関する厳しいチェック体制が日々強化されています。

サイトの見栄えや内容を工夫することは大切ですが、あたかも人気があるように装い、人気を過剰に演出する行為は、結局は自分の首を絞める結果になることは明白です。

最近問題になった食べログ等の「やらせ」等も含め、どんなツールを活用するにせよ、作為的な手段でなく適正な方法で顧客の信用を得る方が、結局は近道になるのではないでしょうか。